さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜



──参加者たち、だけじゃない。


いつも画面越しに応援してくれた、顔も名前も知らないファンの人たち。

夜な夜な、検索窓に自分の名前を打ち込んではエゴサして。

アンチの言葉もいっぱい見たけれど、それ以上に、たくさんの愛をもらった。



『千歳くんのデビューを見届けるために生きてる』

『本当に本当に応援させてくれてありがとう。千歳くんに出会ってから毎日が楽しいよ』

『千歳くんが憂鬱な毎日の中の唯一の光です』



私が、私なんかの人生が、誰かの人生に何かを与えられているんだって、そんな不思議な実感に胸がギュッとなって。

こっそりスクショして、辛い時に見返したりしてた。



私が私でいられる理由をくれた、人生で初めての大切な場所。

その全部を裏切り、踏み台にしてまで、のうのうと生き残っている自分の姿を想像してみる。



──ああ。

そんな命なら、私は要らないな。