「…………他に罰ゲームはっ?!」
すぐさま声を荒げて、篤彦に訴えた。
そんなことをしたら、罰ゲームとはいえ天鷲翔にぶち殺される未来しか見えない。
あと多分今この状況で遥風とハグなんかしたら──確実に、空気が地獄化する。
けれど、目の前の悪魔は必死になる私を前にますます楽しそうに目を細め──
「あー、もっかい回す?もっと過激なのに当たるかもしれへんけど」
ニッ、と片口角を上げて勝ち誇ったように笑ってくる。
……。
この人、こうやって言いくるめるために、わざとルーレットの画面を見せてこなかったんだ。
今の選択肢よりさらに悪い選択肢をちらつかせ、条件を飲ませる。
私もよく使う手段だから人のこと言えないけど、実際されたらめちゃくちゃ嫌だ。この人、ほんっとにあざとすぎて嫌い……。
でも、他の選択肢が分からない以上──下手に再挑戦するのはほとんど自殺行為。
ぎこちなく左隣に視線を向けると──
こちらを見下ろす遥風と、バッチリ目が合った。
遥風は、ちょっと首を傾げて──そのまま、ふっ、と薄く微笑む。
嫌な予感に冷や汗が滲んで、思わず距離を取ろうとする私の腕を、ぐいっと掴む遥風。
「来て」
そのまま、ごく慣れた動作で──
逃げ場を無くすみたいにぎゅっと胸に抱きしめてきた。
「おい……っ!!」
当然それを黙って見ているわけもなく、すぐに私から引き剥がそうと手を伸ばす京だったけれど──
その行動は、篤彦によってすぐに阻止されて。
「あっ、クソ離せっ……!!」
「遥風。そのまま十秒なー」
京を背後からがっしり羽交い締めにしたまま、またしても悪魔のような条件を追加してくる篤彦。
