思わず表情を引き攣らせる私を前に、篤彦は自分のスマホを操作しながら──
「番組側が送ってくれた罰ゲームルーレットってのあるから、これ使ってみん?」
と、ニコニコと心底楽しそうな悪魔の微笑みを浮かべる。
なっ、何それ……。
思わず背筋にじわりと冷や汗が滲むけれど──
でも、番組側が用意してくれたものなんだったら、そこまで激しい罰ゲームではないはず。
エマはステージ至上主義だから、アーティストにあんまり体を張らせないことで有名だ。バラエティでよくあるような変なことはさせないはず……。
と、自分に言い聞かせてなんとか安心させようとする。
「ちょっと、千歳くんにあんま変なことさせないでくださいよ!?」
「回しまーす」
「話聞けって!!」
慌てたような栄輔の抗議をガン無視して、嬉々としてルーレットを回し始める篤彦。
不安を煽るようなドラムロールのSEが響き渡り──
数秒後。
ダンッ!と音が停止するとともに、その横からスマホを覗き込んでいた陽斗がぶはっと吹き出してベッドの上に転げた。
な、何……?
不安で仕方なくなる私に、篤彦はニコニコと微笑んだまま結果画面を見せてくる。
その画面に書かれていたのは──
『左隣の人とハグ』
……。
…………。
左隣に座っているのは、皆戸遥風。
つまり──
皆戸遥風と、ハグしろってこと。
カメラの前で。
