さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜


と、そんなこんなで、今この状況に至る。

床のラグの上には、私を挟んで遥風と京、そしてちょっと離れてムスッとした顔の栄輔。

そこからさらに離れたベッドの上には──
YouTubeカメラマンとして連行されてきた兎内陽斗、そして栄輔と同室の椎木篤彦が眠そうにスマホをいじっていた。


「こんな時間から撮影って……。明日本番だって分かってんの?この人たち」

「いやほんまにな」


呆れたような陽斗と篤彦の言葉に時計を確認すると、もう23時を過ぎた時間だった。

うわ、今日は早く寝ようってあれだけ思ってたのに……。

と、ちょっと憂鬱な気持ちになりつつ、自分のターンが来たのでヤケクソでサイコロを回す。

すると──


『キ~~~~~ング、ボンビーズ!!』


ど派手なSEとともに、絶望的なBGMが炸裂した。


……。

そういえば、忘れかけていたけれど。

私って、生まれつきめちゃくちゃ運が悪いわけで。

ってことは、この運重視のすごろくゲーでは、おそらくとことん不利なわけで──


何故か悪行を待ちきれないことにされた私は、憑かれたターンから早速攻撃を受けることになってしまう。

結果──


『ちとせ社長の物件はすべて 燃えた!』


ドォン!!


……。

コツコツ買ってたのに……。