さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜


その圧に萎縮して押し黙る私に、彼は挑発するように片眉を上げ笑った。


「Keep acting tough with that doll face. I’ll peel that pride off you and make you cry like a girl.(せいぜいお人形ヅラでイキってればいいさ。いつかそのプライド引っ剥がして女みたいに泣かせてやるからな)」


ぞくり、と背筋が戦慄するような致死量の色気に、反射的に顔を逸らそうとするけれど。


それを許さないみたいに乱暴に顔を向き直させられ──

その衝撃で、一瞬だけ鳴りを潜めていた頭痛が再開してしまった。


「っ……」


先ほどまでの拍動的な鈍痛とは種類の違う、ピキッとするような突発的な激痛に、思わず顔を歪める。

目の前の世界が、ふらりと揺れる。


やばい……このままだと、ローガンの前でぶっ倒れることになる。


「Let go…(離して)」


危機感を感じた私は、辛うじてか細い声で絞り出すけれど。


「Huh? What was that? I didn’t hear a thing.(あ?何?聞こえねぇな)」


私の苦痛を知ってか知らずか、私を壁際に追い込むような体勢でさらに詰め寄ってくるローガン。

鼻につく相手の前で、気を失うなんて弱いところを見せたくない……!!


その一心で、グラグラと揺れる視界の中、なんとか意識を手放さないように拳を握りしめていた──

その時。