闇の中、ゆっくりと壇上に現れる巫静琉。
スタジオの温度が、一気に変わった。
ダークグレーのロングジャケットに、ゴツいチェーンアクセサリー、サングラス。どこぞのマフィアかと見紛うほどの装い。
そして、そんな人を選ぶファッションも完璧に着こなし、圧倒的な威厳を放つカリスマ性。
革靴がカツ、カツ、と無機質な音を響かせる。
全員が反射的に背筋を伸ばし、静琉の第一声を待つ。
「お待たせしました」
壇上で、ゆったりと微笑む静琉。
「今日から、EMERGENCE PROJECT SEASON3 二次審査が始まります」
低く、研ぎ澄まされた声音に、固唾を飲む参加者たち。
壇上の静琉は、微笑んではいるものの、その印象は柔らかくない。
鋭い眼光が会場を貫き、自然と息を潜めてしまう。
──さすがは、日本最高峰の芸能事務所トップ。
何を考えているのか、一切読めない。
芸能界という欲に塗れた世界を生き抜くために理想的な、完璧な感情制御。
「では、早速二次審査の内容を発表していきたいと思います」
静琉の言葉と同時に、ステージ上のプロジェクター映像が切り替わる。
煌びやかなエフェクトとともに映し出されたのは──
『グループ審査』
スタジオ内のリアクションは、そこまで大きくなかった。
個人審査の次は、グループ審査。
それは、エマプロ1期、2期と受け継がれてきた『お決まり』の流れだった。
問題は、グループの組み方・人数・課題曲。
それによってこの審査の難易度は大きく変わる。
参加者たちは固唾を飲んで、静琉の説明を待つ。
「二次審査では、全参加者を9人ずつの3グループに分けて、それぞれに課題曲を与えます。そして、3週間の準備期間で、歌とダンスを完成させ、事務所内の特設ステージで発表していただきます」
静琉の説明を軽く聞きつつ、唇の端を軽く噛む。
9人か。予想よりも大人数だな……。1期と2期では確か5人組くらいだったのに。
大人数になると、必然的に難易度は上がる。
まず、1曲の中での見せ場が少なくなり、目立ちにくい。
さらに、密なコミュニケーションが取りづらいから、チームワークの構築が困難になってしまう。
リーダー格が機能しないと、まとまらなくてすぐに破綻しちゃうだろうな。
「グループの組み方についてですが……」
静琉が言葉を切る。参加者全員が息を呑んで、次の言葉を待った。
スタジオの温度が、一気に変わった。
ダークグレーのロングジャケットに、ゴツいチェーンアクセサリー、サングラス。どこぞのマフィアかと見紛うほどの装い。
そして、そんな人を選ぶファッションも完璧に着こなし、圧倒的な威厳を放つカリスマ性。
革靴がカツ、カツ、と無機質な音を響かせる。
全員が反射的に背筋を伸ばし、静琉の第一声を待つ。
「お待たせしました」
壇上で、ゆったりと微笑む静琉。
「今日から、EMERGENCE PROJECT SEASON3 二次審査が始まります」
低く、研ぎ澄まされた声音に、固唾を飲む参加者たち。
壇上の静琉は、微笑んではいるものの、その印象は柔らかくない。
鋭い眼光が会場を貫き、自然と息を潜めてしまう。
──さすがは、日本最高峰の芸能事務所トップ。
何を考えているのか、一切読めない。
芸能界という欲に塗れた世界を生き抜くために理想的な、完璧な感情制御。
「では、早速二次審査の内容を発表していきたいと思います」
静琉の言葉と同時に、ステージ上のプロジェクター映像が切り替わる。
煌びやかなエフェクトとともに映し出されたのは──
『グループ審査』
スタジオ内のリアクションは、そこまで大きくなかった。
個人審査の次は、グループ審査。
それは、エマプロ1期、2期と受け継がれてきた『お決まり』の流れだった。
問題は、グループの組み方・人数・課題曲。
それによってこの審査の難易度は大きく変わる。
参加者たちは固唾を飲んで、静琉の説明を待つ。
「二次審査では、全参加者を9人ずつの3グループに分けて、それぞれに課題曲を与えます。そして、3週間の準備期間で、歌とダンスを完成させ、事務所内の特設ステージで発表していただきます」
静琉の説明を軽く聞きつつ、唇の端を軽く噛む。
9人か。予想よりも大人数だな……。1期と2期では確か5人組くらいだったのに。
大人数になると、必然的に難易度は上がる。
まず、1曲の中での見せ場が少なくなり、目立ちにくい。
さらに、密なコミュニケーションが取りづらいから、チームワークの構築が困難になってしまう。
リーダー格が機能しないと、まとまらなくてすぐに破綻しちゃうだろうな。
「グループの組み方についてですが……」
静琉が言葉を切る。参加者全員が息を呑んで、次の言葉を待った。
