──パフォーマンスバトル、当日。
郊外の広場に組まれたステージは、想像以上に質素だった。
舞台装飾も照明もなく、観客と空、そして簡易モニターだけ。
でも、それが逆に、この場が本物の『実力勝負の場』だということを強く印象づけているみたいで、個人的には好みだった。
最初は関係者やトレーニーたちしか居なかったステージ前の芝生だけれど、一人、また一人と足を止め、興味深げに群れを成していき──
今や、その数は大規模な祭りでも行われるんじゃないかと言うほどに膨らんでいる。
と、そんなロサンゼルス特有の自由な空気の中で──
俺、天鷲翔は。
トップバッターでのパフォーマンスを終え、出演者用のテントの中で、第一戦の結果を待っていた。
その場の観客によるリアルタイムの集計と、巫静琉、ルシアン・クロフォードなどの特別審査員たちによる総合評価。
それらを最新式のAI計算により数値化して、勝敗を決めるらしい。
まぁ、妥当なんじゃないかと思う。
その場での得票数だけだとどうしても現地の人気者であるLUCA側に有利すぎるし、かといって審査員たちの総合評価だとどうしても主観が強くなって曖昧だから。
……まあ、とはいえ。
どんなシステムであろうと、観客人気がどうであろうと。
──この俺が、八歳も年下の、才能に頼り切った未熟なパフォーマーに負けることなんて、決してないけれど。
