「……ユアンは滅多に人を認めないんだって。だから元気出しなよ。ヴァレンシアはお前の歌褒めてたじゃん」
肩を落としたままの栄輔に、翔がため息混じりに通訳して励ます。
……うん、翔の言う通り、栄輔の歌はすごく良かった。
胸を打つような感情表現、歌よりも先に感情があって、それが自然と音になっているような表現。
彼が歌うと、その曲のストーリーが頭に浮かんでくるみたいだった。
私には無い絶大な才能。
それを持っているのだから、もっと胸を張っていてほしい。
そうしてくれないと──
それ以下の、何もできない私が浮かばれなくなってしまう。
……と、卑屈になる私に、追い討ちをかけるように。
「Well, I mean… Eisuke’s gotta be better than this one, right?(まぁでも……栄輔はこの子よりはマシだったんじゃねぇの?)」
と、ローガンの嫌味ったらしい英語が響いた。
その視線は──揶揄うように、私を見下ろしている。
あ……
私の話だ。
「No stamina, crappy dancer. Sure, maybe he can sing, but it’s robotic—no soul in it. What the hell is he even doing here?(体力無し、ダンスも下手。歌えるのかもしれないけど、機械的でソウルが無ぇ。一体何しに来たんだよ?)」
ジョークでも言うように笑いながら言うローガン。
けれど、今の私は──彼の言葉を、黙って受け止めるしかできなかった。
だって、彼の言っていることは、全部本当のこと。
言い返す気にすらならず、私は俯いて黙っていることしかできなかった。
