さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜


何度見ても信じられず、開いた口が塞がらない。


え、なにこれ……?なんか不老不死の薬とかやってるの?進化した美容医療の技術を最大限活用すれば、人間ってここまで老いに抗えるのかな……?

まあ、『美』を売る商売のトップ中のトップみたいな人だから、美意識が高いのは分かる。分かるけれど、それにしても不可解すぎるよ……。


と、そんな私たちの動揺など、まるで意に介さず。

ルシアン・クロフォードは、ドサッと黒革のソファに腰を下ろし、スラリと長い脚を組んだ。


「The reason we're late? Isn’t it obvious?(遅れた理由?見て分からないか?)」


どこか呆れを含んだ声音とともに、彼は視線を窓の外へ滑らせる。

その視線を追って、窓の向こうを見た瞬間──

思わず言葉を失った。


……え。


応接室の外には──

海外の女の子たちが文字通り大量に押し寄せていた。


「Aaaahhh! Logan Hughes, look this way!!(キャーーーッ!!ローガン・ヒューズ、こっち向いてーーっ!!)」

「Mr. CEO!! Marry me, puhleeease!!! I’ll take any number wife spot!!(社長様!!結婚してぇーー!!何番目の奥さんでもいいから!!)」


待って待って待って、これどういう状況……?

さっきまで、登場した二人のオーラに気を取られて、この騒ぎの存在に全然気づけていなかった。


呆然とする私たちの前で、ハリウッドスターを前にしたようなテンションで騒ぎ続ける追っかけの海外ガールたち。

追っかけ……と言っても、その中の誰もが二度見するレベルでスタイルが良くて、まるで洋楽MVの主役みたいなキラキラオーラを纏ってる。このレベルの高さを見るに、きっと彼女たちもトレイニー合宿参加者たちなんだろうけど。