「──やります」
迷いを断ち切るように顔を上げると、静琉は満足げに頷いた。
「よし、決まりだ。冨上栄輔は遥風のためなら即答だろうし、天鷲翔もLUCAには頭が上がらないだろうからな」
そんなふうに勝手に話を進めながら、ちら、と静琉の視線が遥風に移動した。
「そして──遥風。お前はバトルには出さないが、LUCAの見学も兼ねて着いてこい」
「……はい」
遥風が短く返事をすると、静琉は軽く頷き──
そして、再び厳しい視線を私たちに向けた。
「詳細は明日話す。翔と栄輔にも事情を話して──明日、四人でレッスン前に社長室へ来ること」
その言葉に、胸の中にじわりと熱いものが広がる。
──やるしかない。
私に実力が無いのは痛いほど分かってるし、合宿でも足手纏いになるだけかもしれないけれど。
遥風を──私の大切な友達を、守るために。
恐れも、不安も、全部引っくるめて飲み込んで。
私は、静琉を正面から見つめ返した。
「……はい」
遥風の夢は、死んでも私が守る──
そう、心の中に強く刻み込んで。
