と、そんなこんなで、最終的に出来上がったグループは以下の通り。


Team1 天鷲翔 / 榛名千歳 / 皆戸遥風 / 冨上栄輔
Team2 峰間京 / 椎木篤彦 / 新海飛龍 / 小山明頼
Team3 兎内陽斗 / 灰掛遼次 / 兎内雪斗


……結局、意外と分かりやすい、仲の良い人たちがくっついたグループになった。

例えば、Team3は兎内双子に遼次を加えただけ。
そして、Team2は仲の良い京と篤彦を軸に、ダンスメンバーとボーカルメンバーをバランスよく入れた感じ。
Team1も、翔と栄輔と遥風は幼馴染同士だから固まってるのもわかる……それでも、やっぱり私だけは異質だけど。

と、そんなことを思いながら、ちら、と隣に立つ遥風に視線を移す。

さらりと落ちる艶やかな黒髪、綺麗な横顔、長いまつ毛。
相変わらず、こんな黄金比の顔をした人間が存在するんだってくらい綺麗な顔立ちをしている。

その顔、佇まい、匂いに、気づけば条件反射で肩に力が入ってしまっていた。

私とまた同じチームになったこと、彼はどう思ってるんだろう。

そう思って、視界の端で表情を窺おうとするけれど──

彼が頑なにこちらに顔を向けないので、結局よく分からなかった。

……いや、そうだよね。目も合わせたくないよね。

きっと、今の遥風は、私に干渉されることなんか望んでない。

むしろ、私のことなんかめちゃくちゃ嫌ってて、顔も見たくないほどだと思う。

三次の結果発表の時に目が合ったような気がしたのも、きっと気のせいだったんだろうな。

だったら、私も彼とはしっかり距離を取っておくべきだ。

──とはいえ。

私は、遥風が今不本意な状況に立たされてるんだとしたら、どうにかしてあげたい。

じゃあ、一体どうすれば良いのか。

答えは、一つしかなかった。

暗躍すればいい。

遥風に勘付かれないように、表向きではちゃんと距離を取って、裏で遥風の父親と接触して、彼を救う鍵を探る。

そうすることで、どうにかして、彼をここでデビューさせてあげたい。

私が彼にできる償いは、それくらいしかないから。