ラウンジで、初めて二人きりで話した遥風。
何を考えてるのか全く分からないし、失礼なことばっかり言ってくるし、距離も近いしで、あの時はただのヤバい問題児だとしか思ってなかった。
二次審査の時、パート分けで一緒に試行錯誤した遥風。
意外と周りをよく見ていて、口は悪いけど、ちゃんと全員の意見を聞いてくれて──
案外頼もしい人なのかも、なんて思い始めた。
歌とダンスが楽しくて仕方ないって、子どもみたいに笑ってた遥風。
あの時の遥風の輝きが、あまりにも眩しくて──
ああ、この人を守りたい、って。
この人が笑っていられる場所を私が守りたい、って、
そう思ったんだっけ。
私が式町睦に殴られそうになってた時は、すごく怖いはずなのに、割って入ってくれたり。
LUCA合宿で崩れそうになった時は、誰よりも早く気づいて、抱き留めてくれたり。
振り返ってみれば、助けてもらってたのは私の方ばっかりだったけど、それでも私なりに、遥風のことが大切で、かけがえがなくて、ずっと守りたかった。
ちょっと真面目にお互いについて話す時間も、どうでもいいことで騒いでる時間も、何もせずにただ一緒にいる時間も、全部全部、大好きだった。
大好きだった、のに。
「……どこで、間違えちゃったんだろう」
ぽつり、と。
そんな言葉が静けさに落ちた。
ファイナルから触らないで、とか言い始めた時?
それとも、もっと前、LUCAで熱に浮かされて身体を許してしまった、あの時から?
それとも、私が、ずっと好きって言わなかったから──?
全部違う気もするし、全部が悪い気もする。
