打ちつけた足を摩り、ゆっくりと身を起こす。
そして、俺を下敷きにしていることを認識した瞬間、さあっとその顔が青ざめた。
「あ、篤彦くん……?!すんませ……ってか、こんなとこで何してんすか!」
「お前こそ何してんの?バンジーか?楽しそうやね」
「ちっ、違う違う違う誰かに突き飛ばされたんですよ!暗くて顔全然見えなかったけど……!」
俺の言葉を必死に否定する栄輔。冗談に決まってるやろ。ノリ悪いなぁ関東人。
……ま、それはさておき。
千歳くん、一体何がしたかったんやろ。
立ち上がり、周囲を確認するが、もう既に誰の気配も無い。逃げられたらしいな。
栄輔が、何者かに突き落とされた。
俺はその場に連れてこられて、栄輔を助けるよう『誘導』された?
んん、分からん。
だって千歳くん、栄輔のこと嫌ってたよな。
ホントは栄輔のことずっと心配してたってこと?はぁ??ツンデレにも程があるやろ。
ってか、こんなまわりくどいことせんで自分で助けろよ。訳わからん。
ってか、腰痛った。明日本番やのになんなんもう治療費払えよ……。
……あかん。混乱して、マトモに思考できひんくなってきた。モヤモヤする……。
けど、1つだけ、確かなことがある。
俺は、年下にまんまと使われたままで終わるつもりはないってこと。
……決めた。こうなったら、徹底的に追い回したるわ。
千歳くんの目的、全部俺が暴き出す。
お前が『害』か『無害』か。
それは、俺の『プラン』に関わる最重要事項。
ほんの一滴でも危険要素があるなら、完璧に排除する。
俺が計画を遂行するためには——
妥協のない、最高の結果が不可欠なのだから。
