『だいたい、睦の件があったからってここぞとばかりにヨシヨシしてきてキショいんだよ。全員、今まで分かってて無視してきたくせに』
その呪詛を吐き出すような口調を聞くに、どうやらよっぽどご機嫌斜めらしい。
でも、遥風の気持ちも痛いほどにわかる。
後出しジャンケンでどれだけ同情されたって虚しいだけだし、しかもそれが色恋目的だったらなおさら嫌だよね。
ただ、それで必要以上に攻撃的になって遥風が損しないかだけが心配だ。
学校通って分かったけど、芸能界では変な噂って割とすぐ回るっぽいし……。
「……異性関係だけは気をつけてね?遥風モテるんだからさ」
思わず親目線で忠告を落としてしまうと、画面越しの空気が一瞬固まった。
なんだ?と戸惑った私の耳に、遥風の低い声が落ちる。
『それ、こっちの台詞』
「え?」
意図が読めず聞き返す私に、吐き捨てるように続ける遥風。
『……千歳、九条霞とインスタ繋げただろ』
