さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜



「あれっ、霞くんじゃーん!」


耳に飛び込んできたテンションの高い声。

顔を上げると、そこにいたのは見覚えのない派手な女グループで、ちょっと眉根を寄せた。


誰だ……?

リボンの色を見るに、三年生なんだろうけど。


「路ちゅーすっぱ抜かれおめでとーう!」

「てか待ってめっちゃ髪切ってない?死ぬんだけど!」

「うちがロン毛ヤダって言ったからでしょ〜!!」

「は?ダル」


妙に馴れ馴れしい絡みに思わず顔をしかめると、ギャハハハと心底楽しそうに爆笑する女たち。

甲高い声が耳にキーンと響く。


別に髪は去年の冬くらいには切ってたし……

そもそも、そんな昔から会ってやってないってことはどういうことか察しろよ。誰だか知らねぇけど。


「とりあえず後でDMするわ!また前のメンバーであそぼ!!」


そんな言葉と、あからさまな香水の匂いだけを残して、騒がしく去っていく集団。


入学したての頃は女の先輩ってフィルターかかって可愛く見えてたけど……なんか、こうやって見たら別にそうでもねぇな。

最近はもっぱら年下ブームだ。