さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜


少し気恥ずかしくなって視線を落とす私に、隣の夏葉ちゃんまでシャーペンを止め、会話に加わってくる。


「なーんか、千歳って得だよねー。女子にも男子にもモテモテでさ」


じとーっ、と恨みがましい目を向けられて、私はちょっと眉根を寄せた。


「別に女子からはモテてないけど……」

「お前マジ?ましろんがずっと千歳のこと推してんの知らないの?」

「えっ?」


予想外の言葉に、思わず声が裏返りそうになった。

今なんて?


慌てて茉白ちゃんに視線を移すと、特に否定もせずにニコニコと微笑んでいるだけ。

混乱する私に、夏葉ちゃんがペンで私の肩を小突きながら「ずっと裏で千歳のこと可愛い可愛い言ってんだよ〜?」と冷やかしてくる。


何それ、初耳……しかもカッコいいじゃなくて、可愛い?

男に対する可愛いって、むしろ脈無しサインって聞くけど??


私、この二人には絶対男として見られてない自信あるよ……。