こんなことをしている自分が嫌だ。
嫌だけど、これが効いてるなら……と、嫌悪感を押し殺してそれっぽく手を動かす。
京がやっていたみたいに、内腿の布地をゆっくり撫でると、霞の身体にぎゅ、と力が入るのが分かった。
「千歳が何ー?」
「……なんでもねー」
霞は動揺しているようだけど、私の手を振り払おうとはしない。
嫌がってない、っていうかむしろ、このスリルある状況を楽しんでる感じさえある。
……そんなエンジョイされても困るんですけど。
この三週間で、私は徹底的に彼に意識してもらえるよう色々な手を使って攻めてきた。
計画は一見順調。
霞は私を前にして確実にバグっているし、文字通り私の一挙手一投足に振り回され始めている。
なのに、なんていうのかな──
決定的なダメージの手応えがない。
