でも、確かに今までの霞の行動を思い返してみたら、周囲が気づかない方がおかしいよね。
すれ違うたび私のことをガン見してくるし、隙あらばやたらとダル絡みしてくるし、スキンシップが必要以上に多いし……
あの雨の日みたいにパニックに陥ってタジタジになってくれた方がありがたいんだけど、最近の彼はむしろ私との恋愛的な攻防を楽しんでいる感じすらある。
適応能力高すぎでしょ、本当に単細胞生物……?
考えれば考えるほど今後の不安が募り、素で頭を抱えてしまう。
と、そんな私の思考を中断するように──
「あーほら、噂をすれば来ましたよ二年ボーイズ」
ラウンジ入り口の方が、ガヤガヤと騒がしくなる。
視線を上げれば、そこにいたのは二年のフロアから降りてきた霞と京。
はっ、華やか……。
芸能人だらけの学校の中でも一際目を引くオーラを振り撒きながらこちらへ歩いてくる二人に、条件反射で胃がキリキリ痛くなる。
今日もまた戦の始まりだ。
