ボックス席に腰を下ろすメンバーは、私と茉白ちゃん、それに夏葉ちゃんの女子(?)三人組。
私たちのクラスは午前の授業が早めに終わったので、ひと足さきに到着して男子たちを待っている状態だ。
机上の煌びやかなコスメたちをお供にくだらない世間話で時間を潰す、いつも通りの光景──かと、思いきや。
何やらさっきから様子がおかしい方が一名。
「はぁーー……」
いつかの九条霞を彷彿とさせるようなドス黒オーラを纏い、スマホ片手にぐでーんと机に突っ伏しているのは、長谷川夏葉だ。
バッドとは無縁のキラキラギャルが絶不調……?
明日雪でも降るんじゃないの、と失礼なことを考えつつ、私は声をかけてみる。
「どうしたの、元気ないじゃん」
「いや、一週間待ってもフォロリク通してくんないって……何事……」
ボソリ、と呪詛のように落とされた脈絡の無い言葉。
フォロリク?と首を傾げる私に、隣で茉白ちゃんがパウダーを叩き込みながらさらりと告げる。
