さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜



まず一つ、後から家に帰って写真をじっくり分析されたら、女バレのボロが出る可能性がある。

そしてもう一つ、この写真を弱みとして強請られてしまったら、私は今後自由に動けなくなるかもしれない。


霞の性格とか影響力とか色々鑑みても、このまま看過するわけにはいかない……!!


「ちょ、消してください……!!」


焦って彼からスマホを奪おうとすると、ひょいと頭上に掲げられていとも簡単に避けられる。

思わず睨んでしまうと、霞はその反応が気に入ったのか、その目にちょっと楽しそうな色を浮かべて見下ろしてくる。


……霞の態度が、昼休みまでとなんだか違う気がした。

けれど、そんなふわっとした違和感は、その正体を掴む前にすぐに過ぎ去って。


「消したいならチビなりに頑張って取ってみろよ?ほら」

「はっ……」


完全に舐め腐ってる……。

彼の煽りに普通に苛立ってしまった私は、ソファから腰を上げてなんとかスマホに手を伸ばそうとする。