さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜



やがて。

ゆっくりと、私の肩から手を離してふっと目を細めた。

空気の色が、変わる。


「……いや?不満」

「不満?欲求が?」

「うん」


うんってやめて。

いつもの癖で軽くジャブを打っても、何故か殴り返してくることはなく、普通に受け止められるだけ。

驚きも照れもせず、じっと静かな瞳でこちらを見下ろしてくる霞。どう考えても、何かがおかしい。


明らかに前までと違う手応えに戸惑っている間、向かいで、ニヤニヤとこちらを眺めてくるのはJK二人組。


「カスくん先輩にブッ刺さりした模様」

「だから言ったじゃん男って絶対こういうの好きだって」

「「そういうのが好きでしょ baby〜♪」」

「うるせえな蹴飛ばすぞ」


無駄に上手いSugar⭐︎Dreamを披露してくる本家にちょっと嫌そうな顔をする霞。

霞たちが合流して一分も経たないうちに、早くもカオス化し始めたラウンジだったけれど。


そこにさらなる爆弾発言を投下してくる悪魔がもう一人──