さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜



「なぁ、どんなもん?見してみ?」

「嫌です」

「いーから。こっち向け」


──グイッ!

肩を掴まれて、無理やり身体を彼の方に向けさせられたその瞬間。


ぴしり。


霞の表情が、分かりやすく硬直した。


数秒間、その視線が私の顔に釘付けになった後。

ぎこちない動きで視線が降りていき、頭からつま先までじっくりとなぞられる。


……見られすぎてる。

すぐさま脳内で警報音が鳴り始めるも、肩を掴まれているため逃げることもできず。

ギュッとパーカーの裾を握って、目だけで不満を訴えるしかない。


「…………満足ですか」


精一杯、抗議の念を込めて視線を上げると。

霞は驚くでも照れるでもなく、しばらく読めない表情で固まっていたけれど──