「え〜?大貧民に払わせらんないでしょ。ねぇ霞くん」
「慈悲深い大富豪様からの弱者救済だ。ありがたく受け取っとけよ〜負け犬」
私が本気で焦っているのが楽しくて仕方がないのか、ニヤニヤと性格の悪い笑みを浮かべながらそう言ってくる陽斗と霞。
こんなことなら、巫静琉に電話をかけて愛の言葉を囁いた方が百倍マシだ。
私は諦めず、最後の悪あがきで、悪魔たち相手に説得を試みる。
「いや、冷静になって考えてみて?俺が女装したって、普通に可愛いだけで別に何も面白くな──」
「あと三分でチャイムなるけど?」
京の言葉に、秒でぶった斬られる。
ハッとして時刻を確認すると、午後の授業が始まるまで、あと三分きっかり。
…………やっ、ば。
衝撃の事実に気づいた一年生メンツが、一斉にガタッと席を立ってパニックに陥る。
