特に乗り気そうなのは、夏葉ちゃんと茉白ちゃんの女の子組だ。
考えてみればこの二人、毎日の昼休みで弁当の代わりにコスメを広げているくらいにはメイク大好きだもんね……。
今から国宝修復に挑む職人ですか?ってくらいのやる気と高揚感がその背に透けて見え、私は微かに表情を引き攣らせる。
申し訳ないけど、このまま黙って彼女たちのキャンバスになるわけにはいかない。
何故なら、女装するということは女バレのリスクを極限まで高める自殺行為に等しいからだ。
京が一体何を考えているのかは知らないけど、わざわざ女という武器を出さなくても九条霞を落とせる見通しは立っている。
わざわざここで女装をぶっ込む意味は一体何?
攻略作戦とは関係なしに、単純に峰間京の趣味で見たいだけとか?
そんなバカな、と鼻で笑いたいけど、あながち否定できないのが怖い。
「いや、だったら昼奢る!みんなの分ちゃんと買ってあげるから!!」
必死になって抵抗する私だけど、他のメンツはもう完全にやる気満々で、逃がしてくれる気配は微塵もない。
