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──三十分後。
私は、手元に大量に残ったカードを握りしめながら、机に突っ伏していた。
結果は予想通りの大敗北。
いや、まぁ分かってはいたんだけど、やっぱりいざ自分の無力さを突きつけられてしまうとダメージはそこそこデカい。
大富豪、現代の資本主義社会を実によく風刺してるよ……手札が強い人間ばかり好き勝手動き回っている間、持たざる者は指を咥えて没落を待つしかできないという不条理。
と、そんな変な悟りを開き始めてしまう私に、ここぞとばかりに死ぬほど煽ってくる悪漢が約二名。
「榛名千歳選手、敗者インタビュー入りま〜す!!今どんなお気持ちですか〜??」
「やっぱこの俺がお前なんかに負けるわけねぇんだよ。社会勉強できて良かったなぁ?」
立ち上がってペットボトルをマイクみたいに突きつけてくる兎内陽斗、私の肩に手を回し、耳元でボロクソに煽り散らかしてくる九条霞。
あーもう、総じてやかましい……霞とか、どさくさに紛れてベタベタ触ってこないでほしい、重いから。
けれど、悔しいことに彼らがふんぞり返っているのも事実としては正しい。
だって、今回のゲームでのトップ2は、まさにこの二人なのだから。
