さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜



「これ何飲んでるんですか。一口もらいますね」

「はっ?」


昨日の反応を見るに、霞は間接キスも意外と意識してくれる。

効果的だと分かったカードは積極的に使っていこう。


そんな考えのもと、私いは躊躇せずにペットボトルに口をつけた。

こく、と喉を通っていくのは甘ったるいキャラメル風味のミルクティー。


昨日から思ってたけど、この人意外と甘党だよね……。

自分が短気なの分かってて積極的に糖分取ってるのかな?それともただ単に好きなだけ?多分後者だろうけど。

そんなこと失礼なことを考えながら、間接視野で、霞が完全に意識しまくって硬直しているのを確認する。


「……なぁ、お前勝手に飲むなよ」

「え?余裕のある男なら飲み物くらい笑ってシェアしましょうよ」


少し目を細めて揶揄うと、ぐっ……と唇を噛んで黙り込んでしまう霞。

苛立ちとドキドキが同時に滲む、複雑な表情。