さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜



けど、峰間京がわざわざ私を呼ぶってことは、作戦にどうしても必要な何かがあるのかもしれないし……。

明頼たちもすでに空いている机を引いてきてスペースを準備してくれているので、ここで気配を消して一人居なくなるわけにもいかない。

私はため息を押し殺しつつ、茉白ちゃんと一緒に教室内に足を踏み入れた。


「千歳たちこっち座んなー」

「ありがと……あっ明頼ごめん蹴った」

「いいよもっと蹴って」

「キショ」

「あれ千歳今日お弁当?珍しいね〜」

「うん。なんか寮の食堂でキッチン借りれるらしくて」

「え、自作?!すご〜」

「まーね♡」

「なんでお前が自慢げなんだよ」


茉白ちゃんとの会話に誇らしげに入ってきた明頼が、秒で雪斗に頭を叩かれる。

「推しの手柄はオタクの誇りなんだよ!!」とギャーギャー喚く明頼の声をBGMに、私はお弁当の包みを開いた。