と、そんな私の横で、「えっ?良いの〜〜?♡」とあからさまにテンションを上げたのは夏葉ちゃんだった。
その声音にダル絡みスイッチONの予兆を感じ取ったのか、京は追撃を許さず、先手を打って無茶振りを投げる。
「夏葉はカスの物真似したら入れてあげる」
「カースカスカスカス。俺様になびかねぇとはおもしれー女カス」
「合格」
「させんなよ??」
夏葉ちゃんが秒で切り返したせいで、流れ弾が貫通した霞。
秒でツッコむあたり、どれだけ腑抜けていても私の前で黙ってサンドバッグになるつもりはないらしい。
「俺そんな雑魚モンスターみたいな語尾じゃねぇから」
「そうカスねぇ」
「お前ぶっ殺すぞ」
揶揄う京、怒る霞、爆笑する夏葉ちゃん。
この数日の間に見慣れすぎた構図で、ギャーギャーと騒ぎ始める三人。
霞がとりあえずいつも通りに戻ったのは良かったけど、二年の教室内で騒ぎまくるのは迷惑だし恥ずかしいから控えてもらいたい。
クラスの人たちの注目が完全にこちらに集中していて、私は他人のフリをして自分の教室に戻りたくなる。
