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──見られている。
とてつもなく、見られている。
私、榛名千歳は、間接視野で九条霞の視線をガッツリ受け止めながら、内心冷や汗ダラダラになっていた。
今は偶然通りがかっただけで、別に霞とは絡みたくないから、話しかけられないように興味もないスマホをスクロールし続けているんだけど……
ここまでガン見されてしまったら、逆に目を合わせない方が不自然になってくる。
けれど、かといって絡まれるのも嫌なので、私はスス……と茉白ちゃんの影に隠れるように後ろに下がった。
しかし、そんな私の努力はものの数秒で叩き割られる。
「あれ、千歳たちじゃん。ここで食べてくー?」
爆弾をぶっ込んだ犯人は、峰間京だった。
な、何を言ってくれてんの……!!
昨日だいぶ進展したから、今日は霞とは絡まずメンタル休憩日に当てるつもりだったのに!!
京にも寮出るときにそう伝えておいたよね……?!
咎めるような視線を京に向けると、彼もこちらを見ていて、ニコニコと面白そうな笑みを浮かべて手を振ってきた。
うーわ、確信犯だな……後で詰めとこ。
