──翌日。
新学期が始まって、早くも二週間が終わろうとしている金曜日。東怜学園高校・2年C組にて。
昼休みムードでガヤガヤと騒がしさに包まれる教室の扉が、バーン!と音を立てて蹴破られた。
周囲の視線をどこ吹く風で受け流し、ずかずかと中に入り込んでくる無遠慮極まりない下級生。その正体は──
「おい双子!弁当なんか分けろ」
今や色んな意味で校内の有名人となっているアイドル練習生・小山明頼だった。
空っぽの弁当箱を片手に、さも当然の権利のように要求を突きつけてくる彼。
そのご指名を受けたのは、この学校で双子といえば彼らしかいない、兎内陽斗と兎内雪斗だ。
エマプロのファイナリストになり、最近エマへ練習生契約を切り替えた彼ら。
元・同じ事務所の後輩のド派手な登場を前に、二人は微塵も動じず、むしろうんざりしたような視線を返す。
