とりあえず総評──凡ミスは山ほどやらかすくせに、致命的ミスだけは直感で避ける人間、って感じ。
この感じだと、ハニートラップのいなし方なんかも相当慣れてそう。
下手したらこっちが抱かれるだけで終わりになりかねないから、そうならないようにあくまで慎重に進めないと……。
と、私が完全に霞を攻略対象として分析している隣。
執事さんはといえば、口をあんぐり開け目をうるうるさせて「なんと……!!」と見上げてくるばかり。
感極まりすぎたのか、両手で支えたお盆がガタガタと震えまくっていて、見ているこっちがヒヤヒヤする。
これ以上何か言葉を重ねたら冗談抜きで卒倒されそうなので、私はここらへんでお暇させてもらうことにした。
「今日はありがとうございました。また来ますね」
「はいっ!また是非!!お待ちしておりまぁーーす!!」
涙ぐみながら絶叫してくる執事さんに、私はなけなしの精神力をかき集めた笑顔を残すと。
このコントかな?ってくらいコッテコテの極道御殿を、ようやく後にするのだった。
