さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜



我に返った瞬間、思いっきり動揺して、心臓の鼓動がバグってんのかってレベルで加速し始める。


は??やべぇだろ何ぼーっとしてんだ俺っ、押し退けねぇと早くっ……!!


理性が脳内で死ぬほど警鐘を鳴らしまくってるくせに、肝心の身体は言うことを聞かない。

とにかくショックが大きすぎて、金縛りにあったみたいにされるがままになるしかできない。



てかキスうっま……なんで?こいつやっぱ遊んで……、っ、いや、は、?……クソ、力入んね、



──今までの人生で一番長く思えた、数秒間。

ようやく解放されたとき、俺はソファの背にもたれたまま、ずる……と腰が数センチ滑り落ちていた。



千歳が、そんな俺の胸元に静かに手を伸ばす。

シャツ越し──張り裂けそうなほどにバクバク高鳴る鼓動を、確かめるみたいに指先がするりと撫でて。