ふたつのさくら

凍夜の頭を撫でてから、僕は立ち上がってカバンの方に行く。

咲良さんからのプレゼントを見るためだ。

凍夜も涙を拭ってついてきた。

多分最初で最後のプレゼント。

なんだろうな。

カバンを漁り、袋を取り出す。

小さくて、軽い。

その場に座って、包みを丁寧に開けた。

「……っ」

「兄さん?」

出てきたのは桜のネックレス。

昨日の帰り道で、咲良さんの首元で光っていたものと同じデザインの、色違い。

お揃いで買ったんだろう。

「……ごめん、なさい……!咲良さん……!」

これを付けて、2人で出かけることは、もうない。

ネックレスを抱きしめて、泣くことしかできなかった。