ふたつのさくら

同じクラスには咲良さんもいた。

だから当然、ほぼ毎日顔を合わせるし、直接話すことだってよくある。

最初は辛かったけど、ちゃんと学校に通えるようになる頃には、軽く頭痛がする程度までおさまっていた。

普通の生活ができるようになり、咲良さんへの嫉妬もなくなった。

なんのフィルターも通さずに見た咲良さんは、やっぱりかわいかった。

あと、優しかった。

咲良さんにとっては、親のいない子猫を保護している感覚だったのかもしれないが、僕はそれが嬉しかった。

他の子は1年のとき全く学校に行かず、やっときたと思ったら授業は抜け出すなんていう僕を、よく思っていなかった。

必然的に、僕は孤立した。

そんな僕に、咲良さんは声をかけてくれたんだ。