ふたつのさくら

「……朔羅。」

「ぇ……?」

朔羅が怯えたような表情になる。

私の声から感情が消えたからだろう。

自分でも、こんな声出せたんだって驚いてるんだから、朔羅が怖がるのもまあわかる。

「知ってる?私ね、朔羅がいないとだめなの。」

一度刀を下ろして握り直す。

「朔羅がいない世界を想像できない。」

「咲良さん……」

朔羅と目を合わせる。

「だから、ごめんね。」

「ッ!!やめて……」

刀を振り上げた。

笑顔を向ける。

「さよなら。」

「咲良さん、だめ!」

振り下ろす。

「おいっ、よせ!!」

私を止めようと必死に体を動かす朔羅が、嫌にゆっくりと見えた。

「やめろおおおおおおおおおっっ!!!」

「ぅぐっ……」