ふたつのさくら

「咲良さん。」

まともに話せるようになってから、改めて携帯を耳に当てて声をかけた。

「大好きです。」

もう、決めた。

『私も、大好きだよ。』

決めたから。

「ありがとうございます。」

最後の嘘をついた。

「また明日。」

『うん!また明日!』

……明日なんて、来ないのに。