ふたつのさくら

……異様な息苦しさを感じて、目を覚ます。

あぁ、ダメな日だ。

椅子から崩れ落ちるようにして、その場に横になる。

座っているよりかは幾分か楽だ。

頭が痛い、目の前が霞む、体が重い、暑い、心臓が痛い。

耐えられる気がしない。

それらを全て無視して、気合いで起き上がった。

「……どこだ……」

壁には掛けられていない。

引き出しや、机の上に置いてあるカバンも見るが、見当たらない。

床を這うようにして押し入れを開ければ、制服のジャケットが見つかった。

ポケットを漁るが、ここにもない。

体の中で、暴れ出すものを感じる。

「うあっ……くっ、」

思わず声が漏れる。

その場にうずくまってしばらく耐えていれば、波が引くように、それは収まった。

まじ、どこいったんだよ。

部屋の襖が開いた。

「……朔羅?!」

誰かの声が聞こえて、僕は意識を失った。