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「は? スイーツ王子のことを教えてほしいって? なに言ってるの。春風さんの方が詳しいに決まってるじゃない。嫌味?」
忘れようとしても、昨日のことがどうしても忘れられなくて。
クラスの女子に、クロくんたちのことを教えてもらおうと思ったんだけど、すっごくイヤそうな顔をされた。
この前わたしに迫ってきた子たちとは、別のグループの子だったんだけど……。
あの一件のあと、元々なんとなくクラスに馴染めていなかったわたしは、結局小学校のとき同様ぼっちを極めることになってしまったんだ。
あのときのやりとりを見ていた他の子たちからも、なんとなく遠巻きにされている感じ。
でも、後悔はしてないよ?
だって、自分の都合でやっぱりクロくんたちに迷惑を掛けちゃいけないって思うから。
「でもわたし、クロくんたちがお菓子作りが上手ってことしか知らないから。みんななら、他にもなにか知ってるんじゃないかと思って」
「クロくん?」
みんながキョトンとした顔でわたしのことを見る。
「え……っと。クロくん、だよね? それからエンくんとイチゴくん、それにシロくんとアズくん」
「え、ちょっと、なに言ってるのかわかんないんだけど」
『なに言ってるのかわかんないんだけど』って、わたしの方がどういう意味かわからないんだけど。
「は? スイーツ王子のことを教えてほしいって? なに言ってるの。春風さんの方が詳しいに決まってるじゃない。嫌味?」
忘れようとしても、昨日のことがどうしても忘れられなくて。
クラスの女子に、クロくんたちのことを教えてもらおうと思ったんだけど、すっごくイヤそうな顔をされた。
この前わたしに迫ってきた子たちとは、別のグループの子だったんだけど……。
あの一件のあと、元々なんとなくクラスに馴染めていなかったわたしは、結局小学校のとき同様ぼっちを極めることになってしまったんだ。
あのときのやりとりを見ていた他の子たちからも、なんとなく遠巻きにされている感じ。
でも、後悔はしてないよ?
だって、自分の都合でやっぱりクロくんたちに迷惑を掛けちゃいけないって思うから。
「でもわたし、クロくんたちがお菓子作りが上手ってことしか知らないから。みんななら、他にもなにか知ってるんじゃないかと思って」
「クロくん?」
みんながキョトンとした顔でわたしのことを見る。
「え……っと。クロくん、だよね? それからエンくんとイチゴくん、それにシロくんとアズくん」
「え、ちょっと、なに言ってるのかわかんないんだけど」
『なに言ってるのかわかんないんだけど』って、わたしの方がどういう意味かわからないんだけど。