俺様御曹司は欲しい

検索結果“セクシーランジェリーを着てチョコを食べさせてあげる、これでどんな男も歓喜!”というものだった。

セクシーランジェリーを着て目が点になってるあたしが洗面台の鏡に映ってて、いやマジでなんなのこれ状態。激しくズレてない?こんなので本当にあの九条が歓喜する?

だいたいあいつのことだからセクシーランジェリーを着た女体なんて腐るほど見てきたでしょ。あたしのセクシーランジェリー姿見てもなんっとも思わないでしょ。死ぬ、マジで死ぬ。こんなのあたしが恥ずかしいだけじゃん。

「これで既存品のチョコレートも特別なチョコレートになるでしょ♡?はい、あ~んして♡?」

鏡に向かってブリブリしながらそんなことをする自分に鳥肌が立って悪寒がする。無理無理、死ぬ死ぬ。誰か一思いに殺してくれ。

「はぁ、着替えよ」

その時、ピッと部屋のロックを解除する音が聞こえてきた。

「やっっばい!!」

テンパったあたしはチョコを握り締めたまま、セクシーランジェリー姿でビュンッ!と部屋を駆け抜けベッドに飛び込んで布団の中に潜った。

ドドドド!とありえないくらい心臓が動いて、ハァハァと息を切らしながらチョコを握り締め、セクシーランジェリーを着て死にそうになってるヒロインの絵面がこちらです。