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S専への帰り道、まあ氷室先輩の小言がうるさくてうるさくて。『おせぇ』だの『とろくせぇ』だの、もうわたしの顔から生気が徐々に失われていく。

「ところで鳴海、まだ気にしているのか?いい加減にしなよ、千帆が可哀想だろ?」

「ったく。いつまでうだうだしてんだよ、むっつりスケベがよ。あんなもんただの処置にすぎねっ」

「そういう問題ではありません!!!!」

普段の亮くんからは想像もつかないほどの大きな怒鳴り声にわたし達は目が点になって唖然とする。

「お、おい、鳴海……どした?」

流星くんがビビりながらも亮くんのフォローに入ろうとした時、亮くんも我に返ったのかスンッと無の境地状態で明日の方向を向いていた。

「すみません。申し訳ありませんが私はここで失礼します、では」

「「「お、おい!」」」

「ちょ、亮くん!」

ビュン!と新幹線並みのスピードで去っていく亮くんに開いた口が塞がらないわたし達。いやいや、足速すぎでしょ、逃げ足速いね~?とかのレベル超えてるし。

この後、言い合いが勃発して氷室先輩とわたしの激しいバトルが繰り広げられたの言うまでもない。S専に戻って自室に向かってるとわたしの前に亮くんが歩いてる。

「亮くん!」

「今日も1日お疲れ様でした」

ただなにもない廊下にそう言ってる亮くんは振り向いてもくれない。

「あ、あのさっ」

すると、わたしのスマホがリズミカルに鳴り響く。あーーもう!タイミング悪すぎ、なんなの!?どーせ氷室先輩でしょ鬱陶しい。スルーしよう、氷室先輩の電話なんて後回し。今は亮くんとの時間を1分、1秒も無駄にしたくない!

「あの、出たらどうですか?」

「結構です」

「重要な電話だったらどうするんですか」

「……あ、はい」