「別に無理なんてしてないのに」
さっきも言ったけど、わたしは亮くんに避けられてもう3週間と5日経ってるの。そろそろ堪忍袋の尾が切れそうだよ、さすがのわたしも。もう知らない、ほんっと頑固者なんだから亮くんは。だから今日は、徹底的に追い回してやる──。
教室に着くと、自分の席に座って読書してる亮くんをロックオン。
「亮くん、なに読んでるの?」
そう声をかけると無言で本をわたしの顔に近付けてきた亮くん。
「えっと、なにを読んでっ」
『表紙にタイトルが書いてあるでしょう』と言わんばかりにわたしの顔に本を近付けてくる。これ、一種の嫌がらせなのでは?と若干苛つきつつもなんとか平常心を保ってタイトルを読んでみた。
「“人間大失格、馬鹿も阿保も紙一重”」
なんじゃそりゃ……っていやいや、なんとまぁ個性溢れるタイトルなんでしょう、素敵ですね。人間大失格、馬鹿と阿保は紙一重……か。わたしに言われてるみたいで気分下がるー。ていうか、氷室先輩ならわたしに言いかねないもんな、このセリフ。
「へっ、へえ。いやぁ、なんかよく分かんないけどすごいの読んでるね~」
「……」
「面白そうなの読んでるね~?」
「……」
「ね~?」
「……」
おいこら、鳴海亮!無視すんな、無視だけはすんな!もう限界だよ、普通に喋ろうよー!
「あの、亮くんっ」
「お盛んなこって、下手な逆ナンしてんなよ~?白浜ァ」
わたしは吹き矢で神経麻痺針を迷うことなく先生に打ち込んだ……つもりだったけど、割り箸で器用にその針を掴んでドヤ顔してる先生。ていうかその割り箸、どっから出てきたの?
「ハイハイ、どんまいどんまい」
『ベロベロバー』と言いたげな変顔しておちょくってくる先生に、亮くんのことも相まって許容範囲を越えてしまったわたしは、ズカズカと先生に詰め寄った。
さっきも言ったけど、わたしは亮くんに避けられてもう3週間と5日経ってるの。そろそろ堪忍袋の尾が切れそうだよ、さすがのわたしも。もう知らない、ほんっと頑固者なんだから亮くんは。だから今日は、徹底的に追い回してやる──。
教室に着くと、自分の席に座って読書してる亮くんをロックオン。
「亮くん、なに読んでるの?」
そう声をかけると無言で本をわたしの顔に近付けてきた亮くん。
「えっと、なにを読んでっ」
『表紙にタイトルが書いてあるでしょう』と言わんばかりにわたしの顔に本を近付けてくる。これ、一種の嫌がらせなのでは?と若干苛つきつつもなんとか平常心を保ってタイトルを読んでみた。
「“人間大失格、馬鹿も阿保も紙一重”」
なんじゃそりゃ……っていやいや、なんとまぁ個性溢れるタイトルなんでしょう、素敵ですね。人間大失格、馬鹿と阿保は紙一重……か。わたしに言われてるみたいで気分下がるー。ていうか、氷室先輩ならわたしに言いかねないもんな、このセリフ。
「へっ、へえ。いやぁ、なんかよく分かんないけどすごいの読んでるね~」
「……」
「面白そうなの読んでるね~?」
「……」
「ね~?」
「……」
おいこら、鳴海亮!無視すんな、無視だけはすんな!もう限界だよ、普通に喋ろうよー!
「あの、亮くんっ」
「お盛んなこって、下手な逆ナンしてんなよ~?白浜ァ」
わたしは吹き矢で神経麻痺針を迷うことなく先生に打ち込んだ……つもりだったけど、割り箸で器用にその針を掴んでドヤ顔してる先生。ていうかその割り箸、どっから出てきたの?
「ハイハイ、どんまいどんまい」
『ベロベロバー』と言いたげな変顔しておちょくってくる先生に、亮くんのことも相まって許容範囲を越えてしまったわたしは、ズカズカと先生に詰め寄った。



