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「おらおら~、近接弱っちくちゃあ話になんねぇぞ~。だいたい致命傷は外したものの、千帆がいなかったらオマエ死んでたぞ」

「お言葉ですが先輩!あん時依頼者には動くなと伝えたのに自己判断で勝手に動いた依頼者を咄嗟に守った鳴海はすごいと自分は思います!」

「あぁん?んなこと知ったこっちゃねぇよ」

ブンブン振り回されてピョーンと飛ばされる亮くんをアワアワしながら流星くんが助けに向かってる。相変わらずの馬鹿力だな、氷室先輩は。亮くんをあんな風にブン回して投げ飛ばすとかありえなくない!?そもそも病み上がりだって!亮くんは!手加減ってものを知らないの?馬鹿なの!?

「ほら、まだまだ終わらないよ。今回はよくやったと僕は思うが、君達に死なれると困るんだ。千帆が悲しむだろう?だからもっと強くなってもらわなきゃね」

悪魔の微笑みで『ほら、かかっておいでよ』と言わんばかりに亮くんと流星くんを挑発する二階堂先輩。ある意味、氷室先輩よりタチ悪いんだよね二階堂先輩って。

「まずは打たれ強くなろうか。君達が来ないなら僕からっ」

「だぁぁーー!!もうストーーップ!!」

わたしの叫び声がグラウンドに響き渡って、急に大きな声出したもんだから頭がぽわぽわして少し息苦しい。これも全部氷室先輩と二階堂先輩のせいだと睨みを利かせながら4人のもとへ向かう。

「もう大丈夫なのか?千帆」

「よぉ、ガキんちょ。ようやくお目覚めとはいいご身分なこって」

「もぉ、氷室先輩も二階堂先輩もなにしてんの!?馬鹿ですか、馬鹿ですよね!?亮くん怪我人だって知っててこんなことしてるなんて鬼の所業でしょ!ね、亮くん!流星くんも大丈夫?この人達イカれてんのよ、ほんっとうに」

「白浜元気そうでよかった!すんげぇ心配したんだぜ!?な、鳴海!」