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「よぉ羽田野って……おい、何故ここに白浜千帆がいるんだ!任務へは出すなと言ったはずだろ!」

「あ?ああ、そうでしたかねぇ」

「貴様、ふざけているのか!?」

「どーせお宅ら駆り出す時は駆り出すんでしょうよ。別にいいじゃないですか」

「これだから羽田野に任せるべきではないとワシは言ったんだ!」

居合わせた上層部数人と先生で揉めはじめて、わたし達はポケーッとするしかない。

「言っときますけど、私に白浜を一任したのはそっちでしょう。私のやり方に口を出すのはやめてくだいね~。貴方達の行動言動で私達の仲間がどれほど傷ついてきたか、それをお忘れなく」

「羽田野、貴様!!無礼にもほどがあるぞ!!」

「私が貴方達をいつでも殺れるってことも忘れんな」

この言葉がなにを意味するのか、この場にいるS専関係者には伝わってるはず。先生ならこの会場にいる全ての人間をものの数分で片付けられる。S専の上層部を皆殺しにするなんて屁でもない……そういうこと。

「なーんて冗談ですよ。とにかく私にお任せください」

「チッ。白浜君、今日も可愛いね。君は何もしなくていい、危険な真似はしないようにな」

「困ったことがあれば我々に相談しなさい、なんでもしてあげるからね。今日は怪我人が出た場合のみ動いてくれればいい、何もするな。いいね?白浜君」

次々わたしの肩や頭をポンと叩いて去っていく上層部の連中に苛立ちが募る。いつもそう、わたしを大切に思ってる風に振る舞うだけ。わたしが寝返ったりしないように留めておきたい一心。

「ったく、高齢者の小言ほどうるせぇもんってねーよな。耳腐るっつーの」

「貴方の小言も大概だと思いますが」

「おい鳴海ィ、それ酷くねえ?」

「てかもっと気ィ張ってこうぜ!?」