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わたしは、わたしはまた仲間を見捨てなきゃいけなくなるの……?こんなわたしを庇ってくれようとする優しいこの2人を助けることすらできず、また嘆くことしかできないの……?そんなの、そんなの絶対に嫌だ。もう二度、仲間を助けられないなんて選択をしたくない。もう二度、仲間を失いたくない。

わたしがもっと、もっと強くなれれば──。

「「おい、いい加減にっ」」

「亮くん!流星くん!……ごめん、わたしの為にありがとう。でも、先生は何一つ間違ったことは言ってない。わたしは諦めた、逃げたの……強くなることから、強くなりたいと思う気持ちから。わたし、流星くんも亮くんも失いたくない。S専のみんなを守りたい」

だから── もう逃げるのはやめよう。努力が報われなくても認められなくても、わたしは走り続けるしかない。立ち止まるわけにはいかない、絶対に。

「先生、わたし強くなりたい。誰ひとり見捨てることないくらいに」

わたしはただ真っ直ぐ揺らぐことない瞳で、決意を胸に──。