「なに言ってんだオメェは。俺はな、別にオメェを恨んでじゃいねぇし憎んでもねぇの。俺は『なんで強くなろうとすることから逃げた』って聞いてんだ」
姫野さん達みたいに強くなりたい、守られてばかりじゃいられないって、自分なりに努力はした。でも、努力が報われることも認められることもなかったじゃん。『君は今のままでいい、最強なんだから』ってわたしの努力は無駄なんだって、そう植え付けてきたのはS専の大人達、あんたらじゃん。
これがただの言い訳だってことも、わたしは分かってる。
「オメェは強い、そりゃそうだろ。バグみたいなもんだからな。俺らとは違う、なんかしらの制限はあるとみた。膨大な力を得るのと引き換えに何かを失うなんてことはザラだわな。制約と誓約とかアニメや漫画みてぇな現象が白浜には起きてんだろ。オメェはおそらくフィジカルを犠牲に治癒力が底上げされてるとみた。とはいえ、一般人と比べりゃオメェだって十分強ぇよ?だがな、ここじゃんなもん通用しません。さて、ここでひとつ問う。オメェはどうしたい、強くなりてぇの?それともどうせ強くなれねぇって腐るか?」
強くなることを諦めてた。わたしは治療要員だって自分に言い聞かせて、姫野さんの意志を淡々とこなせばいいって。それがあの時、姫野さんを救えなかったわたしの戒めだとさえ思ってた。
「また仲間に守られっぱなしで救えなくてもいいのか?そん時、また救えなかったと嘆くのか?テメェの弱さに理由をつけてまた御託を並べんのかって聞いてんだ」
「先生!!それは違うだろ!?白浜は今まで危険を犯してまで、仲間を信じて一緒に戦ってきたはずだ!!」
「やはり貴方とは反りが合わないようですね。白浜さんを侮辱するのは許さない、貴方が担任だろうがなんだろうが」
「これから先も事あるごとに『わたしのせいで死んだ、わたしが殺した』と言い続けるのか、白浜千帆」
姫野さん達みたいに強くなりたい、守られてばかりじゃいられないって、自分なりに努力はした。でも、努力が報われることも認められることもなかったじゃん。『君は今のままでいい、最強なんだから』ってわたしの努力は無駄なんだって、そう植え付けてきたのはS専の大人達、あんたらじゃん。
これがただの言い訳だってことも、わたしは分かってる。
「オメェは強い、そりゃそうだろ。バグみたいなもんだからな。俺らとは違う、なんかしらの制限はあるとみた。膨大な力を得るのと引き換えに何かを失うなんてことはザラだわな。制約と誓約とかアニメや漫画みてぇな現象が白浜には起きてんだろ。オメェはおそらくフィジカルを犠牲に治癒力が底上げされてるとみた。とはいえ、一般人と比べりゃオメェだって十分強ぇよ?だがな、ここじゃんなもん通用しません。さて、ここでひとつ問う。オメェはどうしたい、強くなりてぇの?それともどうせ強くなれねぇって腐るか?」
強くなることを諦めてた。わたしは治療要員だって自分に言い聞かせて、姫野さんの意志を淡々とこなせばいいって。それがあの時、姫野さんを救えなかったわたしの戒めだとさえ思ってた。
「また仲間に守られっぱなしで救えなくてもいいのか?そん時、また救えなかったと嘆くのか?テメェの弱さに理由をつけてまた御託を並べんのかって聞いてんだ」
「先生!!それは違うだろ!?白浜は今まで危険を犯してまで、仲間を信じて一緒に戦ってきたはずだ!!」
「やはり貴方とは反りが合わないようですね。白浜さんを侮辱するのは許さない、貴方が担任だろうがなんだろうが」
「これから先も事あるごとに『わたしのせいで死んだ、わたしが殺した』と言い続けるのか、白浜千帆」



