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どう罪を償えばいい?

「私の想像を絶するような苦労、苦悩を抱え、背負って生きて来たことでしょう。その苦しみを理解してあげることはできたとしても、それを癒す術を私は持ち合わせていません。ですが、これからは全て私達と分かち合える。喜怒哀楽“全て”です。貴女ひとりに全てを背負わすことなど絶対にしません。“全部”分かち合えばいい」

そして、フワッと壊れ物を扱うように優しくわたしを抱き寄せて、ギュッと強く抱きしめてくれる亮くん。

「過去のことも、これからもことも、全部です。何もかも、私達で分かち合えばいい。貴女がひとりで抱え込む必要などありません。どうしても償いたいと言うのなら、私も共にそれを遂行しましょう。もう白浜さんだけの問題ではありません。私達はもう仲間なのですから」

不謹慎なのは重々承知の上だけどわたしは今、この人と出会えて本当に良かったって心の奥底からそう思う。ごめんなさい、姫野さん。あなたに生かされたわたしは素敵な仲間に巡り逢えた。

それからわたしは何度も、何度も謝って、亮くんの腕の中で泣き続けた。亮くんは何も言わず、ただ強くわたしを抱きしめ続けて、時より背中をポンポンと優しく撫でてくれる。

「おーーい、オメェらぁ。いつまで抱き合ってんのー?今時の学生は破廉恥だねぇ、全く~」

「鳴海、白浜、ごめん!!止めたんだけど、どうしても覗くって先生がうるさくってさ!!」

「まっ、キスの1つや2つ期待してたんだがつまんない男だなぁ、鳴海ィ。もしや童貞かぁ?今度大人のイケナイお店に連れてってやっから、そこで童貞なんざとっとと捨てちまえ~」

「なっ、先生!鳴海ブチギレるって、むっつりスケベなんすから!鳴海は!!」

いや、流星くん。それなんのフォローにもなってないよ?多分。亮くんはそっとわたしを離して、こめかみに浮いてきた青筋が今にもはち切れそうになってる。これはおそらく激オコだ。