ヴァンパイアくんに愛されるのは危険すぎる!

 でも……そっか。頑張って隠してたのに、バレちゃってたんだ。

 司君の観察眼がすごいからなのかもしれないし、私が分かりやすすぎたからかもしれない。

 だけど、それがちょっと嬉しい……なんて。

「ありがとう司君、気付いてくれて。」

「……今度からはちゃんと言葉にして、じゃないと全部は分からないから。」

「ふふっ、うん!」

 目を逸らしながらお説教してくる司君に、無意識に頬が綻ぶ。

 やっぱり、彼が危険なヴァンパイアだなんて思えない。むしろ危険だって言われてるほうがおかしいんじゃないか、とも思える。

 ……ううん、司君だけじゃない。弥虎君も朝翔君も、蘭君だって警戒対象な事が間違いなんじゃないかって。

 けど、それは私の推測。暴れ出さない保証なんてないから、私はここでみんなを監視するしかない。

「弥虎君もあの時、助けてくれて本当にありがとう。」

「もう何回もお礼聞いてるからいいのに、ああいうの僕許せなかったし。でも、あの場に行けたのは暁ちゃんの友達から連絡もらったからなんだよ。」