ヴァンパイアくんに愛されるのは危険すぎる!

 テストもあったから後でも良かったんじゃない?って聞いたんだけど、司君曰く『早いほうがいい』らしく……司君は絶対敵に回さないようにしようって心に決めた。

「それにしても、今日みんな遅いね。弥虎君とかいつも一番乗りなのに。」

「先生に呼び出されてるとかそんな感じだと思う……。蘭は今日、吸血しなきゃダメな日だから寮に女子連れ込んでるはず。」

「そ、そうなんだ……ありがとう教えてくれて。」

 蘭君の思わぬ話を耳にして、流石プレイボーイだと妙に感心してしまう。

 そもそも男子寮に女子っていいんだっけ……?と考えていると、ふとこれまで尋ねられてなかった事が頭に浮かんできた。せっかくだし聞いちゃおう。

「そういえば、ヴァンパイアって普段は血液サプリとかジュースで血液補給してるって聞いたんだけど、やっぱり朝翔君もそうなの?」

「まぁ、大体はそれで済ませるよ。でも蘭みたいに新鮮な血を吸血しないと能力は衰えるし、体調も崩しやすくなるから……一応吸血しといたほうがいいと思う。まぁ、取りすぎると能力が勝手に発動されちゃうらしいけど……。」