ヴァンパイアくんに愛されるのは危険すぎる!

 火照った頬を手で煽いで冷ましながら、必死に忘れようと小さく左右に頭を振った。



「……暁ちゃん、もしかしなくても勉強嫌い?」

「国語は好きだよっ! ちょっと数学が壊滅的なだけで……」

「これをちょっとは言わない。10点中3点はかなり、だと思う。」

「うぅっ……。」

 はっきり言わないで朝翔君……! 成績なんて自分が一番分かってるんだから……!

 心の中で言い返しながらも、今日やった小テストの結果を眺めて言葉にならない声が洩れる。

 ちなみに朝翔君や弥虎君のクラスでもテストはあったそうで、結果を見せてもらったけどしっかり満点を取っていた。

 司君と蘭君はまだ来てないけど、きっと二人もいい点数取ってるんだろう。

 ヴァンパイアだから元々知能指数が高いと言え、羨ましすぎる……っ!

 これじゃあ、2週間後のテストでとんでもない点取っちゃうんじゃ……。

 どうしようか……とすっかり頭を悩ませてしまっていた時、お菓子を探しに棚を漁っていた弥虎君が唐突に声を上げた。

「そうだっ! 今日からここで一緒に勉強会しようよ! どう、暁ちゃん!」