ヴァンパイアくんに愛されるのは危険すぎる!

 それを考え直させられたのは、望さんのくれた言葉だった。

 もちろんこんな話、暁からしたら迷惑だし関係もない。巻き込まないでって思うかもしれない。

 でも、暁も暁でヴァンパイアハンターらしくないからほっとけない。

『ち、違う! 私がハンターなんて、そんなわけ――』

『何で私がハンターだってバラすような事したの!?』

 隠すけど下手で、笑えるくらい分かりやすい暁。

 それにバレたって分かった辺りから開き直ってたし、望さんと同じ雰囲気を感じた。

 暁がもし……大多数のハンターのように俺たちに厳しくあってたら、こんなに愛着湧かなかったのに。

 たくさん構ってからかっても、つっけんどんに返してくれたら簡単に手放せたのに。

 勝手にキスしても、やめてって拒否してくれたら……ただの取り引き相手だって思い続けたのに。

『なっ……! 司君っ、何して――』

 傷だらけの暁の腕を見た時、望さんの時と似たような感覚に襲われた。

 調べ上げた時に暁は強いって分かってたけど、ハンターである前に一人の女の子。

 暁もきっと、無茶する性格だ。抱え込んでいつか爆発しそう。

 だから俺が……今度こそちゃんと、守り抜かないと。